占いは心のよりどころにはなるけれど、それで人生が決まるわけではないです。決心がつかない自分を後押ししてくれたり、諦めきれないことをすっぱりあきらめるために自分自身が利用するものだと思っています。そういいつつ、たまたま見てしまった朝のテレビ番組の占いの結果が悪いと少しの時間がっかりする私です。
細木数子さんの占い本との出会いから40年
私が細木数子さんの占いを知ったのは高校時代のことです。今から40年近く前の話です。まだそれほど世間の人は細木数子さんを知らない頃です。
商売をしていた両親が、お客様に連れて行ってもらった神楽坂の料亭にたまたま細木数子さんがいらっしゃったようです。そのお客様と細木さんと面識があったとか。有名な占いの人からだといい、サイン本を貰って帰ってきました。
両親は本にも占いにも興味がない人たちでしたので、読みもせず私の手に本は渡りました。六星占術の〇〇星人にどれが当てはまるか計算してみたら「天王星人」でした。交通事故に遭ったり、嫌なことがあった年がたまたま合致していて、へ~結構当たってるなあと思いました。
それからしばらくは占いのことも、細木数子さんのことも忘れていましたが、大学4年生のときにお付き合いしていた彼氏が六星占術ファンの人でした。何かあるたびに占いのことを持ち出すため、それからなんとなく気にするようになってしまいました。
その彼氏とは色々あってお別れしてしまったのですが、六星占術の本は時々買うようにもなりました。そのころもまだ世間的には占い本の占い師というイメージしかなかったと思います。
だんだん細木数子さんは有名になり、テレビに出てストレートトークをするようになっていました。そして、はじめて知ってから20年以上が過ぎて、細木さんは出過ぎるほどテレビになるようになりました。ずいぶん癖の強い言いたい放題な人だなあと思うようになりました。
その頃でしょうか。芸人さんに改名でつけたことがありました。私には名前がピンとこなかったです。占い師ってこんなものなんだろうか?と思ったりもしました。といいつつも大殺界は気になっていました。
そのあと、どのくらい時間がたったでしょうか。あれだけ人気のあった細木数子さん。気が付いたら冠番組はなくなっていました。ご年齢もありますし、体調を崩されたのかな?くらいに思っていました。
読書感想文
その細木さんが少し前にお亡くなりになりました。そのタイミングでこの本がお勧めに出てきましたので読んでみました。
いい意味でも悪い意味でも凄い人だったようです。若い頃から実業家としてやってきたようですが、占い自体は細木さんにとっては降って湧いたような話だったようです。元々細木さんの自叙伝を出版する予定が、占い方が面白いだろうと出版社が仕組んだことのようです。
六星占術は四柱推命を基にしたもので、プロの占い師が独自に研究を重ねたノウハウを更に出版社で数字の分析や統計学的な処理などもしたらしいです。つまり六星占術を作ったのは細木さんではなく出版社だということです。ですので、六星占術自体は占いとしては遜色のないものと思ってよいと感じました。
それをうまく利用して確固たる地位を築いたり、細木さんご自身とは生きる世界の違う学者に近づけたのは、細木さんの天性の能力というかカリスマ性があったからでしょう。魔女という代名詞はそのものだと感じました。
ここまでの取材力と著者の人脈と熱意は凄いです。細木数子さんがテレビから突然消えたのかよくわかりました。