動物の心
どうぶつのくに.net ご存知ですか?
日本全国にあるたくさんの動物園と水族館の魅力満載のページです。動物園関係者が更新しているブログが楽しみでよく見に行っています。
長崎バイオパークにお勤めの伊藤雅男さんが、北海道の旭山動物園にいるバイオパーク出身の百吉ちゃんに再会したお話。ちょっとウルウルしちゃいました。ネタバレするのはもったいないのでぜひお読みください。
どうぶつのくに.net 「Vol11. 旭山動物園の百吉に会って来ました」
開業してすぐ、今から10年ちょっと前に関西に住む同級生の家に遊びに行きました。友人が、大学から連れ帰ったワンちゃんに再会しました。すっかり年をとってしまいましたが、私のことを覚えていてくれました。もう忘れちゃっただろうな。と思っていたので嬉しかったです。
以前訪れた紋別とっかりセンターのアゴヒゲアザラシちゃんです。
動物の心を感じること。今まで何度もありました。
口の中に出来た悪性腫瘍を患っているネコちゃんが居ました。口が痛いためしばらく前から水も食事が取れなくなり、点滴に通っていただいていました。
ある日、食事が取れずただ生きている姿を見るのが切ないと、安楽死を希望されました。ご家族のうちお母さんは亡くなるまで見守りたいということでしたが、成人した息子さんと娘さんが食事が取れないのがあまりにかわいそうで家族で相談して決めたとのことです。
その日診察に来たネコちゃんの顔は、病気とは思えない穏やかな顔でした。私に「大丈夫だから。」そう言ってる気がしました。もう一晩だけ、お家で過ごさせていただくことをお願いして、ご帰宅していただきました。
ご家族が病院に来ている間に、入れ違いにネコちゃんを保護したお祖母さんがお見舞いに来ていたそうです。おばあさんと再会したその夜ネコちゃんは静かに息をひきとったそうです。
私は、息子さんと娘さんの気持ちがわかったネコちゃんが、もう頑張らなくていいのね。と天国に旅立ち、命を助けてくれたおばさんにありがとうの気持ちを伝えたのだと思っています。
動物の命を救いたくて就いた仕事です。しかしその実は年々疑問が増えていくばかり。ペットを飼ったり、動物園で飼育したり、人間のエゴかもしれません。
動物のためではなく人間のため。そんな私たちを頼りにしてくれ、あたたかい気持ちにしてくれる動物たち。その優しさに触れて何度も助けられています。いつもありがとう。